- フィリピン親子留学比較①セブ「Bayside RPC」
- フィリピン親子留学比較②ダバオ「E&G」
- フィリピン親子留学比較③イロイロ「Dream」
- フィリピン親子留学比較④学校選びのコツをまとめ◀
フィリピン留学を選ぶ理由
1年半にわたり、3度フィリピンに留学したわが家。これまでそれら3回の留学をレポートしてきましたが、今回は「フィリピン親子留学」についてまとめてみたいと思います。
フィリピンに留学して実感したメリットは、やはり「費用対効果が高い」ということ。
マンツーマンの授業を中心にほぼ日中は英語漬けの環境となり、授業料と滞在費(寮や食事代)も含めて1ヵ月10万円程度で留学できるのは魅力的。LCC「セブパシフィック航空」が2015年3月に成田空港にも就航したため、早く予約すれば安い運賃で行くことも可能です。
また、フィリピンは、英語ビギナーから中級者にとって英語学習の地として最適だと思います。
講師によって異なりますが、米国式の発音はクリアで初心者にも聞き取りやすく、英語ネイティブではないため「英語学習者」が必要としていることも理解しているため、勉強もはかどりやすいと思います。
そして、フィリピンの人は陽気でフレンドリーな人も多く、子どもにもとても親しみやすい存在でもあります。講師の人材が豊富で人件費も安いことから、ほかの地ではなかなか叶わない「マンツーマンレッスン」が多いことも魅力ですね。
フィリピン留学のデメリットは、やはり「治安面」となります。ダバオとイロイロでは治安に不安はありませんでしたが、それでも空港には銃をもった警官がいるし、モールの入り口では荷物検査がかならずあります。
銃による犯罪も頻発する銃社会であることは確かなので、繁華街やダウンタウンにはなるべく行かないようにするなど、現地では犯罪に巻き込まれないための注意が必要となります。
親子留学での学校選びのコツ
つぎに、学校の選び方についてまとめてみたいと思います。
■治安を優先して都市を選ぶ
数多くの語学学校があるフィリピンですが、ファミリーならまずは治安を優先して選ぶことをオススメします。
わが家が留学したダバオやイロイロは物価も安く治安も不安がなく、バコロドやクラークも治安では不安がないと聞いています。
はじめて留学する人は、認知度の高さや情報の多さから「セブ」を検討するかと思いますが、やはり物価は観光客寄りで高く、観光客ズレした客引きやタクシードライバーもいて、ストレスを感じました。もちろん、大型リゾートホテルや日本食レストランもたくさんあるため、休日の過ごし方や観光も含めて考えるとセブの魅力は大きいですが、セブでなくてもキレイな海はありますし、食事もある程度日本食を持参することで解決できるのではないかと思います。
■語学力に応じた指導法の学校を選ぶ
では、そのエリアにいくつか学校がある場合、どのような点を考慮して学校を選ぶといいのでしょうか。
学校によって、授業の方針や授業数、指導方法などが異なります。
子どもの英語レベルから考えると、まったくのビギナーならセブの「Bayside」のようなゆるめな学校を選んだほうがいいかもしれません。
ある程度英語が理解できるレベルなら、イロイロの「Dream」のようなセミスパルタの学校で力をつけていくといいでしょう。
■学校の設備・日本人スタッフの有無で選ぶ
ほかにも、食事のアレンジが可能か、遊ぶことができる敷地やプールがあったほうがいいかなど、勉強以外の要素でも子どもに必要なことを想定して選ぶのも大切だと思います。
語学学校によっては、日本人スタッフが常駐しているところもありますが、これは「大切な要素」でしょうか? これはやはり、親子留学では「いたほうがいい」でしょう。
寮生活では、設備面や衛生面など日本では想定できない不具合が発生する可能性があるし、授業や食事などで改善したいことがある場合、やはり日本語を話せるスタッフがいると安心です。
■質のいいエージェントを選ぶメリット
語学学校には、学校サイトから直接申し込むケースと、エージェントを利用するケースがあるかと思いますが、エージェントを利用するメリットは送金手数料が掛からないこと。
エージェントによってあつかう学校も違いますし、同じ学校でも支払い金額が違ってくる場合もあります。留学先でトラブルがあった場合、エージェントに相談することもあるので、留学中のサポート体制も重要。なので、エージェント自体の評判なども事前にチェックしておくといいですね。
■理想的な留学期間
留学期間についてですが、やはり最低でも1ヵ月は必要なのではないかと思っています。それ以下の期間だと、やっと授業に慣れたところで帰国ということに。理想的なのは3ヵ月だと思います。
親子留学で得られるもの
留学では、まずは「語学力アップ」が目標になるかと思いますが、留学のいいところは「子どもたちの経験値があがる」ことにもあります。他国で生活することの大変さを実感することで、日本の利便性やすばらしさを感じてほしいと思ったし、イチから出会う文化や環境のなかで成長する体験もしてほしかった。
結果、親が思っていたよりも子供たちはスムースに新しい生活に慣れ、先生や勉強仲間の学生とも仲よくなり、楽しく過ごすことができました。
日本ではほぼ接する機会のない大学生や社会人、いろいろな国の人たちと遊んでもらったり、話しをすることでたくさんの刺激をもらえたと思います。留学の回数を重ねるごとに、積極的に学校のコミュニティに入っていこうとする姿が見られたのも頼もしさを感じた一面でした。
英語力はどの程度アップした?
3回の留学の成果ですが、長女(小学5年生)はスピーキングとリスニングに磨きがかかり、2015年6月に受けた「英検準2級」は、テスト対策なしでリスニングは満点、スピーキングも-3点と高得点でした。
次女(小学2年生)は、リスニングとリーディングがレベルアップ。帰国後は、それまで苦戦していた公文のリーディングがスラスラ読めるようになり、発音もよくなりました。
同じ期間留学しても、私はいまでも英語がうまく聞き取れませんが、長女は「英語が普通に聞こえる」とのこと。「英語耳」をつくることに成功したようです。
留学に行くべき理由がある
留学を決めるまでには、周囲の反対やママ自身の不安など、楽観的にばかり計画できない側面もあるかと思います。でも、私は留学のたびに成長していく娘たちを目のあたりにし、留学して本当によかったと実感しています。
帰国後は、空港で入ったトイレの機能性と清潔さに感動し、味噌汁を飲んで出汁の美味しさに開眼した娘たち。留学先では、さまざまな国の文化や考え方があることを知り、日本以外の側面から世界について学ぶことができたのではないかと思います。
留学が終わったいま、先生や学生の友達とfacebookで連絡をとりあっていて、日本語環境にどっぷりのいまでも貴重な英語学習の場として活用しています
娘たちも英語でメッセージを送ったり、動画を送ったりしてコミュニケーションを楽しんでいるので、ぜひそういったSNSも活用して、留学後も継続して学ぶ環境をつくっていくといいですね。
フィリピンへのアクセスについて
フィリピン留学でかならず検討することになるのが、「どのフライトを利用するか」。
マニラまでは、羽田からはANAとフィリピン航空、成田からはJAL、ANA、フィリピン航空、デルタ航空、LCC「セブパシフィック航空」が飛んでいます。
大阪からはLCC「ジェットスター」とセブパシフックが飛んでいます。フライト時間は、およそ4時間〜4時間半。
セブまでは、成田からフィリピン航空が1日2便、セブパシフィック航空週4便で飛んでおり、フライト時間は4時間半〜5時間ほど。関西国際空港からは、フィリピン航空(ANAと共同運行便)が飛んでいます。
よって、マニラやセブの語学学校に留学する場合は直行便を利用するといいかと思いますが、ダバオやイロイロなどそれ以外の都市に行く際は、マニラでの乗り換えが必要となります。
マニラ乗り換えの注意点
「マニラ国際空港」はターミナルが4つあり、それぞれが離れているので乗り換えには注意が必要です。
ターミナル間は、タクシーもしくはシャトルバスで移動することになりますが、その際「タクシーで高額請求された」「空港の職員にシャトルバス乗り場を聞いたら、勝手に白タクを呼ばれそうになった」など、マニラの空港では少々用心が必要です。
セブ留学の際には、JALで「ターミナル1」に到着し、「セブパシフィック」に乗り換えるために「ターミナル3」へ移動。
ターミナル間を運航しているバスで移動し、乗車料はひとり約20ペソ。安くて便利ではあるものの、人数が集まったら出発という感じなので、時間に余裕がなければバスはオススメしません。
ダバオ留学では、成田から「セブパシフィック航空」を利用し、マニラ乗り換えでダバオまで行きました。
「ターミナル3」はセブパシフィック専用ターミナルなので、国際線も国内線も移動なしで乗り換えが可能。ただし、乗り継ぎであってもいったん荷物をピックアップし、再度荷物を預け直さなくてはなりません。
イロイロ留学でも「セブパシフィック航空」を利用しましたが、ちょうどいい乗り継ぎ便がなく、深夜2時〜4時まで待たなくてはなりませんでした。
とはいえ、ターミナル3には同じ状況の乗り継ぎのお客さんがいっぱいいるため、不安はありませんでした。ターミナルによっては危険なケースもあるようなので、事前の下調べはしっかりしたほうがいいでしょう。
写真と文/tenchan
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